第1期受講生インタビュー⑰ | 京都大学ELP
京都大学エグゼクティブリーダーシッププログラム

第1期受講生インタビュー⑰

ELPs受講生Interview 2015年12月12日
中央官庁 管理職

粟野 特に印象に残ったプログラムを教えていただけますか。

受講生 全部面白かったです。予想を超える体験でした。一番を選ぶのは難しいのですが、たとえば村瀬雅俊先生の講義は印象に残っています。村瀬先生は未来のお話をされました。未来というと新しいことばかり考えてしまいがちですが過去に捨てたものと現在との接点のところに未来はあるというイノベーションの話をされました。そのことが他分野の先生の話にも繋がった気がしました。
ELPの講義では、先生が人生を懸けて研究をされてきたそのエッセンスを聞くことができるので、分野を問わず楽しかったです。仕事柄、大学の先生のお話を聞く機会は多いのですが、目の前の問題についての話がほとんどで、先生が日頃どんなモチベーションで研究をされて、何を問題と考えていらっしゃるかを聞くことは少ないので、すごく楽しかったです。

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粟野 講義中の皆さんの質問が鋭いので、他では聞けない裏話も出てきましたね。それでは、坂本さんがELPで得られた学びやご経験を教えていただけますか。

受講生 ELPという名前を聞いた時に、エグゼクティブって何?、私30代だしそんなに偉くないぞと思って構えて来ました(笑)。そこでエグゼクティブという単語の意味を調べてみたところ、実行力という言葉が出てきました。つまり、ELPは理解しているだけではだめで、言葉や行動に表せる人になるためのプログラムなんだとわかりました。役職や肩書きが偉い人のためのプログラムではないと。その時から自然と肩の力が抜けました。
ELPの先生は、「地球は2030年、2050年にはこうなる。世界の課題はこうだから解決しなければならない。だから私の分野ではこんなことをする」というような枠組みでお話をいただけます。その順番で考えることは、目の前で自分が抱える小さな問題を考える際にも必要だと思います。
リーダーシップは決断できること、リーダーは方針を決め発信する存在である、とした時に、「地球はこうだ、世界はこうだからこっちへ進むべきだ」と考え発信できる人が良いリーダー像だと思います。ELPではそのための発想の仕方を何度も繰り返し、色々な分野について教えていただきました。毎週土曜日にここに来て、一歩引いたところから、「地球がどうだ、世界がどうだ、貧困はだめだ、格差はだめだ、だから解決しなければ」と皆で議論するわけです。仕事で、目の前に何か課題があっても、一歩引いて考えることを意識するようになりました。

粟野 例えば今のお仕事にどう活きているところはありますか。また今後活かすことができそうですか。

受講生 現在、資源エネルギー環境部にいますので、前一廣先生ディミターー・ヤルナゾフ先生の講義の内容は知っておかなければなりません。しかしそれが明日の仕事に役立つかというとそうではありません。必ずしも自分の専門に関わる講義だから役に立つというものではないと思います。大事なことは、発想とか考え方ですね。たとえば西田豊明先生は、人工知能は理想化された人間なので、人間の心のありようが問題だと言われました。最先端のITの話が、結局人間の心のありようの話というのは興味深いですね。分野、領域に囚われないと思えば何でも役に立つと思います。

粟野 ありがとうございます。最後にこれからELPを受講される方へのメッセージをいただけますか。

受講生 「教養」って聞くと大学の一般教養のイメージを持たれるかも知れませんが、ELPは社会人に向けて先生がメッセージを伝えてくださる場なんです。単位を取るための学生向けの一般教養とは全く異なるスタンスで先生はお話されます。そこを是非楽しみにして来てください。学生時代に若い気持ちで聞く教養と、一度社会に出てから聞く教養とでは、楽しさのレベルが違います。ここに参加する以外で、自分の領域以外の話をダイレクトに且つ双方向に聞ける機会はここ以外にはあまりないかも。是非体験いただけたらなと思います。

粟野 貴重なお話ありがとうございました。修了後も思修館倶楽部を通して長くお付き合いいただきたいと思っています。引き続きよろしくお願いします。

 

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