第2期受講生インタビュー⑰ | 京都大学ELP
京都大学エグゼクティブリーダーシッププログラム

第2期受講生インタビュー⑰

ELPs受講生Interview 2016年12月10日
行政 管理職

粟野 ELPプログラムの中で特に印象に残った講義を教えてください。
受講生 どれも興味深い講義ばかりでした。印象に残ったのは、講義の在り方と先生の研究者としての在り方です。講義の在り方については、宇佐美誠先生西田豊明先生の講義が印象に残っています。お二人とも双方向性、多方向性の議論を意識され、それが成功していました。今ここにいるメンバーだからできることをしようと。宇佐美先生はまるで和製マイケル・サンデル教授のようでした。西田先生も、受講生一人一人がサッカーのいちプレイヤーかのような議論を展開してくださいました。学びの場としては非常に良かったです。
研究者としての在り方については、松本紘先生大嶌幸一郎先生の講義が印象に残っています。言わば京都大学の大御所のお二人共が、「研究は面白いことをしてなんぼ。しかし、やりたいことをやれば良いわけではない。それが何に繋がるのか、社会にどう貢献できるのか考えながらしないといけない。」と同じことを言われていたことが印象的でした。自由な学風には責任が伴うということが、京都大学を見つめてこられた方の共通認識ということですね。一方で、若手の先生、例えば磯部洋明先生川上浩司先生が、ご自身の研究から社会にインパクトを与えようとする働きかけの在り方が、とてもアクティブであり、具体的でした。川上先生は、学校検診の情報とその活用、そのために全国を飛び回っているというお話、磯部先生もご自身の宇宙研究を社会と連携して行なっている様々な取り組みを紹介してくださりました。若い研究者たちの社会へのアプローチというのも印象的でした。

粟野 ELPのプログラムで得た学びをこれからのキャリアにどのように活かすことができそうでしょうか。
受講生 今まで私は、自身の専門分野と異なる問題については、仮に社会問題として捉えていても、分野が違う、専門が違うということで思考停止していました。しかし、様々な分野の研究者と触れ合ったことで、それらの問題を自分自身の問題としても捉えるようになりました。抽象的な言い方になりますが、人が、その問題とそれを扱っている人と距離が近くなることで、問題の捉え方が変わるような気がします。今まで見ていた問題でも、あの先生だったらどう見るのかなとイメージすることによって、思考も活性化するような気がします。
また、講義の中で教科書や参考図書など色々な本を紹介してくださったことも役立ちました。紹介された本も読んでいますし、本屋に行って見る棚が増えました(笑)
私は、仕事柄、新しいルールを提案したり、作ったルールを適応したり、そのルールを運用するという仕事をしています。一つ一つの判断が求められる場合において、組織の一員でありながら、その全人格が試されるような場面で、誰よりも深い思考ができるようになればと思いますし、ならないといけないなと思っています。
粟野 それでは最後に今後参加される方々へメッセージをお願いできますでしょうか。
受講生 ELPには京都でしかできないプログラムが沢山あります。例えば文化や芸術の講義。文化や芸術は京都だけのものではありませんが、その立役者の方々と直接触れ合う機会があります。是非楽しんで頂きたいと思います。
また講義への関わり方について、ここにいる人たちでしかできない議論がありますので、自分のキャラクターは隠さず、どんどん出していった方が面白くなると思います。
粟野 Aさんはキャラクターが出せましたか?
受講生 そうですね(笑)。講義やリフレクションでの質問や発言など、回を重ねるごとにその人の傾向が分かってきます。受講生それぞれが自分自身の持ち味を出して参加されるときっといいのではと思います。
粟野 貴重なお話しをありがとうございました。引き続き同窓会ネットワークである思修館倶楽部の方でもお付き合いのほどお願いいたします。

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