第4期受講生インタビュー ② | 京都大学ELP
京都大学エグゼクティブリーダーシッププログラム

第4期受講生インタビュー ②

ELP受講生Interview

2018年7月14日 IT 取締役

粟野 プログラムの中で特に印象に残った講義を教えてください。

受講生 何と言っても私がELPへ出願するきっかけとなった磯部先生デロッシュ先生の講義があがりますが、さらに3人挙げるとするならば、まずは宮野先生です。初日の講義でいただいた「学問とは、問いを学ぶこと」という言葉は衝撃でした。ELPで最初に行なわれた「我が身を振り返るアプローチ」はとても新鮮であり、「ELPの構え」として重く受け止めました。2つ目は藤田先生です。京都学派の哲学について学び、「人間とはなにか?」を考える講義です。私は日頃から、人間はどうすればここ一番でも委縮せず、普通に力が発揮できるのか?を悩み考えていましたが、結局は、人間の自然な「自我と自己のしくみ」を分かった上で物事に取り組む必要があるとのお話は大変印象に残りました。3つ目は高橋先生です。講義ではEmbryoから生命が誕生する瞬間も見せていただきました。私たちのまわりでもよく、こんなスキルがあるからとか、何々の経験、実績、人脈等があるからということだけで、その人間を評価する場面を目にすることが多いですが、「人間の存在そのものが素晴らしい」という考えに共感、共鳴できた時間は本当に印象に残りました。私は企業で経営の立場におりますが、自分の、いわゆる「考え」の偏りを思い知らされて、自分に対する深い反省の場としても良い時間だったと思いました。

粟野 全体のプログラムとしてはいかがでしたか。

受講生 やはり、京都でしか経験できない講座がとても魅力的でした。例えば長岡禅塾や生け花、樂茶碗などの講義を体験できたことはとても貴重でした。
また、全ての先生の講義に共通して言えることですが、日本の枠を飛び越えてグローバルに、世界を相手に戦ってこられた生き様や世界観をこの至近距離で聞けたことは本当に貴重でした。高橋先生は「あなたがたが出すDirectionにメンバーは共感・共鳴していますか?」と言っておられましたが、厳しいですがリーダーはいつも生き様を見られています。Directionを出すリーダーの生き様にメンバーの共感や共鳴がないと問題が起きます。人を共感、共鳴させる世界観、哲学を持っておられるELPの先生方との時間は本当に貴重でしたし、この経験を今後に活かしたいと思います。

粟野 先ほども考え方が変わったとありましたが、このプログラムを通じてご自身が変わられたという経験は感じられましたか?

受講生 はい、ELPを受講する前と後とでは、意味もなく肩に力が入ることが少なくなったと感じます。例えば、仕事上の相手に対して「何でこんなことも分からへんねん」と、ついつい思うことがありましたが、それも考え方次第と思えるようになりました。大嶌先生の講義で「上さんと私の間に何が見えますか?」と聞かれました。「何も見えません」と答えた時に、「だよね、でも何もないと言い切れますか?」と返されました。そして、「人間が生きるための酸素や窒素、いわゆる空気がある。それから微生物がいる。目に見えないけれども。化学の観点ではそれらで世界が構成されていて、かつ自分はそれで博士まで取って家族を養っている。」と言われた時はとても衝撃を受けました。会話している中で見えていないことがあるという前提で行う会話と、見えていて当たり前だと思って行う会話とでは、そもそも相手に対する姿勢が変わり、コミュニケーションもより活性化されます。私もそう意識し行動を変えることで自社、グループ会社を含めて対話が進み、今までにない発想をもとにした新しい事業の立ち上げにも繋がり、仕事のほうも順調に進んできたように思います。

粟野 つまり自身が変わったことで周りも変わり、会社の新しい事業が生まれるなどいい影響が出てきたということでしょうか。素晴らしいですね。

受講生 やはり先生方の生き様、世界観をこの至近距離で聞けたことが何よりも大きいです。先生の言葉一つ一つからできるだけ感じ取ろうとして学んできたことがこのELPでした。講義の気づきが翌週の仕事にダイレクトに繋がり、さらに1週間2週間くらいすると目に見えた変化や効果が出てくる。そんな経験をいくつもすることができました。

粟野 ありがとうございます。それでは最後にこれから受講される方々へのメッセージをお願いいたします。

受講生 ELPとは何か?と聞かれた時にまず浮かんだ言葉は「フィットネス」です。フィットネスは「良く生きる」ために肉体的健康、身体的健康、精神的健康を維持、向上するためのものですが、ELPではプロデューサーの山口先生山極先生、講師の先生方がトレーナーであり、自らが望めば八思をもとにプログラムをきちんと作ってくれ、大学ではELPをハブに様々な機会を得ることができます。私は後期→前期の受講でしたが自分次第でチャンスはいくらでもあると思います。是非ここに集中して下さいとメッセージしたいです。

粟野 これからは、モデレーターとしても講義に参加いただけます。修了後も引き続き学びを深めていただきたいと思っております。貴重なお話しありがとうございました。

  • Document request

    プログラムの受講に関するお問い合わせ、
    資料請求はお気軽にご連絡ください。

  • Mail magazine

    最新情報のお知らせや無料イベントのご案内をしております。ご興味のある方は是非、ご登録ください。

  • Contact

    ご相談やご質問など、お気軽にお問い合わせください。