難治性疾患に対する新規治療法の開発

未来の難治性疾患治療に向けた挑戦

垣塚 彰 KAKIZUKA Akira
京都大学大学院生命科学研究科 教授

講義概要

一般的な疾患の治療を目指した研究では、疾患独自のメカニズムを解明し、そのメカニズムを標的とした治療薬を作り出すという方針で研究が行われている。

しかしながら、このような方法からは、画期的な薬剤は中々見つからないというのが現状である。

本講義では、何故病気になるのかという視点からでは無く、何故、治らないのかという視点から難病研究に取り組むことで、多くの難病に共通する治療法が開発できるという考えを紹介し、その可能性を議論したいと思う。

世の中をどのように変えるのか、どんなインパクトがあるのか

現在の医薬品では治すことができない多くの難治性疾患に対して、共通すると思われる極めてシンプルな発症機序を提示すること、さらにその発症機序をどうすれば抑制できるかという治療戦略と実際にそのための候補薬になり得そうなリード化合物を提示することで、全く新しい難治性疾患に対する治療法の開発が始まる。
本研究により、それほど遠くない将来に、多くの難治性疾患の発症予防、進行の遅延が可能になるだろう。

講師プロフィール

経歴

1984年金沢大学医学部卒業。1988年京都大学大学院医学研究科博士課程修了(京大医学博士)。1988年京都大学医学部助手(免疫研究施設)。1989年米国ソーク生物学研究所博士研究員。1992年京都大学医学部講師(薬理学)。1995年同助教授。1995年日本生化学会奨励賞受賞。1997年(財)大阪バイオサイエンス研究所研究部長(第4研究部)。2001年京都大学院生命科学研究科教授。2001年(財)大阪バイオサイエンス研究所名誉所員。2003年第39回ベルツ賞受賞。