国際政治の中の日本外交

国際政治の現状と世界の中での日本を考える

中西 寛 NAKANISHI Hiroshi
京都大学大学院法学研究科 教授

講義概要

本講義では、国際政治の分析を横軸に、日本外交の歴史的分析を縦軸にして、日本の国際政治の中での位置づけ、日本外交の課題および国力について、巨視的で、国際的に共有できる視点から理解することを目標とする。
まず、国際政治の見方について概観した上で、国際政治の変化とその中で日本外交がどのように方針をとってきたのかを辿る。特に比較的最近の冷戦終焉後から現在に至る国際政治の変化と日本外交を振り返り、安全保障や外交に関する課題を指摘する。

世の中をどのように変えるのか、どんなインパクトがあるのか

情報化社会においては、情報が全てであるかのような錯覚を抱きがちである。しかし分子を集めただけでは細胞にならず、細胞を集めただけでは生物とならないように、情報だけを集めても政治や社会に対する理解、特に自らの意志をつくり出す認識へと至ることはない。国際政治の研究は、単に情報を整理分析するだけでなく、それらの情報を読み解き、世界のありようとその中での自己の位置づけを理解する複数の視点を提供することを目ざしている。
本講義では、特に現在の世界情勢と東アジア情勢と、その中での日本の位置づけを歴史的文脈において理解することで、未来に向けた日本のとるべき選択肢について国際的視座からの洞察を深める。

講師プロフィール

経歴

1985年京都大学法学部卒業。1987年同大学大学院修士課程修了。1988~1990年シカゴ大学歴史学部博士課程在籍。1991年京都大学大学院博士後期課程退学。法学修士(政治学)。
1991年4月京都大学法学部助教授。1994~1995年文部省在外研究員。2002年~2015年京都大学大学院法学研究科教授。2015年~2018年京都大学大学院公共政策連携研究部教授。2016~2018年京都大学公共政策大学院院長。2018年から京都大学大学院法学研究科教授。
日本国際政治学会理事長(2014~2016年)。安全保障の法的基盤に関する懇談会委員(2007~2008年、2013~2014年)、ODA大綱見直しに関する有識者懇談会委員(2014年)など。

著書

『国際政治とは何か-地球社会における人間と秩序』中公新書(2003年)(読売・吉野作造賞受賞)、『国際政治学』有斐閣(2013年 共著)、『歴史の桎梏を越えて ―20世紀日中関係への新視点』千倉書房(2010年 共編著)(大平正芳財団特別賞受賞)、『高坂正堯と戦後日本』中央公論新社(2016年 共編著)など。