2024年11月23日(土)、京都大学ELP2024年度(第9期)後期・第10回の講義を行いました。
本日の講義会場は西園寺公望の私邸として明治末~大正に建てられた、重要文化財の清風荘です。

午前の講義は、京都大学 名誉教授・国際高等研究所 主席研究員・理化学研究所 客員主管研究員の鈴木晶子先生による『人新世(Anthropocene)を生きる』でした。
「技術の無限ループ」「ポスト・ヒューマンをめぐる論議」「人間らしさ・人間性の再定義」「文化資源の再発見とアップデート」という4つのチャプターを辿ってご講義いただきました。環境・エネルギー・ゲノム・AIなど将来の世代を展望した長期的責任体系のもとで、人新世(Anthropocene)を生きる人間の使命や意味を問い、行く末について議論しました。

午後は課外プログラム『清風荘庭園見学』。清風荘は京都大学として初めて重要文化財(建造物)に指定された歴史的建造物で、庭園は「名勝清風荘庭園」に指定されています。歴史ある建物と紅葉に彩られた美しい庭園に見入る格別の時間でした。
午後は橘会館に戻り、京都大学 名誉教授・大阪歯科大学 大学院看護学研究科 開設準備室 室長の田村恵子先生による講義『尊厳ある生と死へのケア』のでした。

緩和ケアとがん対策基本法、喪失・死別に伴う悲嘆、死に向かい合う患者・家族のスピリチュアルケア、コミュニティで暮らすがんサバイバーの支援をテーマに、がん看護や緩和ケアの現場での数多くの経験に触れながらご講義いただきました。