京都大学エグゼクティブリーダーシッププログラム

第8期 受講生インタビュー〈10〉

2023年12月9日

保険会社 管理職

 

粟野 特に印象に残った講義を教えてください。

受講生 土井隆雄先生の講義がおもしろかったですね。「我々にとって地球は優しすぎる」という言葉に痺れました。あれは宇宙に行った人しか言えない台詞ですよね。樂直入先生の「言語化できないけれど、言語化することを諦めてはいけない」という言葉もかっこよかったです。伝統と革新のはざまで、人生をかけてストイックに茶碗と向き合ってきた人間から醸し出す色気を感じました。そして、伊藤憲二先生ですね。課題図書の著書を拝読し、どんな人生を歩めばこのような本を書けるのだろうと思って講義を受けると、講義も先生も想像以上のインパクトでした。普段、書店で手に取ることがない分野の本なので、とても印象に残っています。

京都大学ELP受講生インタビュー

 

粟野 ELP全体のプログラムはいかがでしたか。

受講生 講義の順番や講師の選定も含めてほんとうによく練り上げられたプログラムだと感じました。開講当初の講義では、受講生が30秒スピーチで使用する主語は、たいてい「弊社は~」から始まるんですよね。中盤になってくると、主語が「私は~」に自然となってくる。段々、会社という枠組みでは捉えきれないテーマになってくるからでしょうね。それで最終的には「人類は~」や「我々は~」とかまで飛んでいってしまいます。おもしろいのが、そのプロセスを経て、もう1度「弊社は~」に戻ってきたりするのですが、戻ってきたときには、みんなの発言のスケールが大きくなっているのを感じますよね。

粟野 お仕事やご自身の人生に何かフィードバックされることはありますか。

受講生 先ほどの主語の移り変りもそうですが、とにかく取り扱うテーマが広くて、深く、スケールが大きいですよね。 「何億年前」や「宇宙」といった、これまでの自分の物差しを遥かに上回るスケールで話が展開されていきます。一度リフレクションのときに、ELPは仕事に全然直結しない、いいや違う、仕事と直結してないようで、実はしているんだとか、そういう話になりましたけど、結局よくわかりませんね。わからなくてもいいんじゃないかとも思います。

粟野 これからELPに参加される方にメッセージをお願いします。

受講生 ELPは長いようで、あっという間に終わってしまうので、あまり構えすぎずに受講することをお薦めします。事前に課題図書を読み込んで、問いを入念に用意していくことも重要ですが、自然体で1日を楽しむぐらいでもいいのかなと思います。 できるだけニュートラルな状態で、その講師と対面して、表情を見て、雰囲気を見て、喋り方を見て、それらを肌で感じ取って、自分の中に浮かんでくる問いに向き合い、それを仲間と共有するのがいいんじゃないですかね。私は、気合い入れすぎた時には、たいてい空回りしたような気がしますね。

また、エリート意識みたいなものを持っている方にこそ受けていただきたいプログラムです。 これまでの自身の物差しが使えなくなる経験を経て、あらためて自分の価値観を見直す機会になると思います。

粟野 それでは最後に、あなたにとってELPとは何ですか。

受講生 人生の研修でしょうか。哲学、宗教、歴史、宇宙と科学、 性、死、人間。このようなテーマについて、これまで真剣に考えたことがない人は参加した方がいいと思います。私はなかったです。参加してよかったです、ほんとうに。

粟野 ありがとうございました。

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