機械学習
自ら学習する人工知能の仕組みと応用

2019.1.31.Thu. 9:30-12:40

京都大学大学院教授 鹿島久嗣

講義の概要と目的

三回目といわれる今回の人工知能ブームにおいて、機械学習、より広い意味ではデータ解析技術は中核的な役割を担っているといえます。元々は人工知能研究の一分野として始まり、知識獲得のボトルネックを解消するための解決策として期待された機械学習は、ビッグデータやIoTといった近年の社会的要請を背景に大きく飛躍しました。現在では多くのプレイヤーが機械学習を競争力の源泉として位置づけようとしのぎを削っている一方で、メディア等では一部のセンセーショナルな側面のみが強調され、人工知能や機械学習に対する過剰な期待や過信があることも否めません。本講義で機械学習の基本的な考え方や方法論について初歩から解説するとともに、深層学習や集合知の利用などの近年の動向についても紹介していきます。

この研究が世の中をどのように変えるのか、どんなインパクトがあるのか

前述したように、機械学習は現在の人工知能の中核となる技術であり、様々な分野で大きなインパクトをもたらしつつあります。特に、機械学習をはじめとするデータ駆動の考え方は、新たなサービスやシステムを開発するにあたり、発想の幅を大きく広げることに役立ちます。また、昨今のブームによって、何でもできるかのように喧伝されがちな人工知能技術の可能性と限界を大まかに理解しておくことは、「人工知能」という流行語に振り回されず、適正に利用をするうえで必須といえるでしょう。

講師プロフィール

1997年京都大学工学部数理工学科卒業。1999年京都大学大学院工学研究科応用システム科学専攻修士課程修了。2007年京都大学大学院情報学研究科知能情報学専攻博士課程修了。博士(情報学)。1999年から2009年までIBM 東京基礎研究所勤務。2009年より東京大学大学院情報理工学系研究科数理情報学専攻准教授。2014年より京都大学大学院情報学研究科知能情報学専攻教授。2016年より理化学研究所 革新知能統合研究センター ヒューマンコンピュテーションチーム チームリーダー(兼任) 。人工知能、特に機械学習、データマイニング等のデータ解析技術の研究開発とその実社会応用に従事。近年では、人間と機械による協働問題解決(ヒューマンコンピュテーション)にも注力、2009年情報処理学会 長尾真記念特別賞、2012年マイクロソフトリサーチ日本情報学研究賞、2013年船井情報科学振興財団 船井学術賞ほか多数受賞。

Day32019.2.1 Fri.
量子コンピューター

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