安全保障と仮想空間
仮想空間の利用はわれわれの世界の安全保障にどう影響するのか

2023.2.5.Sun. 9:30-11:00

防衛研究所
政策研究部
軍事戦略研究室
主任研究官 橋本靖明

講義の概要と目的

 仮想空間が私たちの世界に実装されてきた現在、世界の安全保障環境もその仮想空間に大きな影響を受けつつあります。中国やロシア、北朝鮮のサイバー部隊や各地のサイバーテロリスト、サイバー犯罪者は、仮想空間の特性を活用(悪用)して、私たちの安全と安心に多種多様な問題を突きつけているのです。
日本や各国は、こうした現状を踏まえつつ、何とかそうした問題を解決すべく対策を取ってはいるのですが、そうそう適切な対処ができるわけではありません。いわば、いたちごっことでもいえる状態が続いています。
この講義ではそうした世界の現状について、皆さんと一緒に見ていきたいと思います。

この研究が世の中をどのように変えるのか、どんなインパクトがあるのか

 仮想空間は世界の安全保障に対して、従来重んじられていたものとは異なる価値観をもたらしています。その結果、今までの弱者が強者となり、強者が弱者となる可能性も出てきました。安全保障観の大きな変革がありうるかもしれません。
 そして将来、仮想空間の特性がより強調されるのならば、国家という存在が揺らいで個人の持つ意味と役割がより重要となり、世界そのものが変わってゆくことも考えられます。そうした可能性についても皆さんと考えられるとよいと思っています。

講師プロフィール

経歴
専門は国際法(海洋法、航空法、宇宙法、サイバー法など)や安全保障法制。金沢大学卒業(法学士)、慶応義塾大学大学院修士課程修了(法学修士)、ライデン大学(オランダ)博士候補。防衛研究所では、助手、所員、室長、部長等を経て現職。ユトレヒト大学(オランダ)国際法研究所客員研究員、内閣府宇宙政策委員会委員、国際宇宙法学会理事、防衛法学会理事、防衛大学校大学院講師、政策研究大学院大学連携講師、常盤大学講師、駒澤大学講師などを歴任。サイバー安全保障関係の著作に「サイバー・セキュリティの現状と日本の対応」(『国際安全保障』第41巻第1号、2013年)などがある。http://www.nids.mod.go.jp/research/profile/anzen/02-hashimoto.html

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