メタバースは物質の夢をみるのか
都市、性、身体から考えるメタバースの今と過去

2023.2.19.Sun. 13:10-14:10

東京芸術大学大学院
美術史家、アーティスト
近藤銀河

講義の概要と目的

メタバースという言葉は、自由なイメージが強調されることが多い。アバターとしての身体の選択と創造の自由や、自分の周りの空間の自由は、このイメージの最たる例だ。しかし、そのような自由な選択には、一定の制約や社会的なバイアスがついて回る事が避けがたい。
特定の都市をモデルにするデジタルツインと呼ばれるようなメタバースは、社会的政治的課題と密接に結びつかざるを得ない。そして、メタバースを扱う人間の身体も多様なものがあり、メタバースを扱う人間の考えも、様々な制約を受けている。
本講義では、このメタバースが今抱える不自由さについて考えることで、メタバースにおける自由とはどのようなものなのかを、裏側から探っていく。

この研究が世の中をどのように変えるのか、どんなインパクトがあるのか

本研究の特徴は、メタバースの不自由さから探求を始めることで、メタバースの本質ではなくメタバースの周縁を明らかにしていく点にあり、ひいては世界の中に本質的ななにかが存在するのか?という大きな問いを発する点にある。メタバースは人類が手にする中でも、非常に自由度の高い空間ではあるが、しかしだからこそ、人の持つ様々な制約との葛藤を露にする。人のアイデンティティは、まさにそのような制約、あらかじめある規範との間のやり取りの中に生まれるものであり、物理的な制約の少ないメタバース空間は、そうした規範の非物理的な性質を明瞭に示す可能性を持っている。この講座を通して、受講生の皆様には、不自由を考える事の持つ可能性を学んでもらい、世界と葛藤する切っ掛けをつかんでみてほしい。

講師プロフィール

経歴
岐阜県岐阜市出身。1992年生まれ。アーティスト、研究者。
中学生で筋痛性脳脊髄炎を発症し、体力の減少のために以降は車椅子での生活を送り高校進学を断念する。その後、高校卒業程度認定試験を受験し、2015年東京芸術大学芸術学科入学を経て、2020年より東京芸術大学大学院先端芸術表現専攻修士となる。 研究テーマは女性同性愛と美術の関りを中心にしており、ジェンダーやセクシュアリティと文化のあり方について、寄稿や創作を行っている。共著に『シン・エヴァンゲリオン』を読み解く』『インディ・ゲーム新世紀ディープ・ガイド──ゲームの沼』。WebメディアWezzyにて『フェミニスト、ゲームやってみた』を連載中。

Day12023.2.4 Sat.
メタバースとは何か

Day22023.2.5 Sun.
仮想空間における貨幣、経済、国家

Day32023.2.18 Sat.
バーチャル技術が変える社会

Day42023.2.19 Sun.
仮想空間における⽂化と⾝体

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