
池坊 専好
IKENOBO Senko
華道家元池坊 次期家元
講義概要
日本のいけばなは表面的な形や色の美しさに留まらず、植物のいのちの様に美を感じ、また人と自然とを関係づけて捉えるところに、その特徴が見受けられる。16世紀、池坊専応が「枯れた花にも華がある」と説いた哲学からは美へのまなざしと独自性がうかがえる。加えて、いけばなに於けるアシンメトリーな造形から日本の美意識を探り、その背景にある自然観についても考える。また実際の体験を通して、日本の伝統文化の根底にある「道」の精神についても五感から感じてもらう。
講師プロフィール
経歴
2015年 京都工芸繊維大学大学院工芸科学研究科 博士後期課程修了(先端ファイブロ科学専攻)。
小野妹子を道祖として仰ぎ、室町時代にその理念を確立させた華道家元池坊の次期家元。日本いけばな芸術協会副会長も務める。いのちをいかすという池坊いけばなの心を通した多彩な活動を展開。
2013年にはハーバード大学においてワークショップを、またニューヨーク国連本部において献花を行なう。アイスランド共和国名誉領事。