京都大学エグゼクティブリーダーシッププログラム

ウクライナとパレスチナを結ぶもの ― 歴史のなかで考える

現代の問題を考える時空間を問い直す

小山 哲 KOYAMA Satoshi
京都大学文学研究科 教授

講義概要

メディアで接するロシア・ウクライナ戦争やガザでの戦争についての解説は、現在の国際関係や軍事上の同盟・対立関係にもとづいて説明されることが多い。しかし、時間の幅を長くとって歴史的な文脈をふまえてとらえ直すと、現在進行中の紛争についても、異なる次元の関係性や問題の広がりが見えてくることがある。この講義では、バルト海と黒海のあいだに広がる地域の歴史に焦点を合わせながら、ウクライナとパレスチナの歴史がどのように結びついているかを考えてみたい。

世の中をどのように変えるのか、どんなインパクトがあるのか

歴史学の視点からみると、国際関係論や軍事研究の文脈では見えにくい問題のつながりが浮かびあがってくることがある。また、紛争を生み出している要因を歴史的な文脈のなかに位置づけて考えることによって、空間的に離れたところで起こっている紛争が、日本の過去の歴史や現在の状況とも無関係ではないことを認識することができる。歴史学は、人間の過去の歩みを探求する学問であると同時に、私たちが生きる現在についてより深く理解するための学問でもある。

講師プロフィール

経歴

1961年生まれ。歴史学者。京都大学大学院文学研究科教授。専門は西洋史、特にポーランド史。

著書

主な著書・共編著に『ワルシャワ連盟協約(一五七三年)』『中学生から知りたいウクライナのこと』『中学生から知りたいパレスチナのこと』『大学で学ぶ西洋史〔近現代〕』『人文学への接近法』。

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